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アルケゴスの断末魔

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投稿日:2021年3月30日

最終更新日2021年3月30日6:05 AM

バフェット太郎です。

前週末の26日、米国株式市場で米メディア株と中国株ADRが暴落しました。

これは、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーによる大量のブロック取引によるもので、ヘッジファンドのアルケゴス・キャピタル・マネジメントの保有株を強制的に処分したためです。

ブロック取引とは、投資銀行が証券取引所を通じてではなく、証券会社を通じて、同一銘柄を一度に大量に相対取引で売買することです。また、通常は寄り付き前など時間外に取引されます。(※証券会社は投資銀行から市場価格よりも割安な価格で購入し、市場で売却することで利ザヤを稼ぐことができます。)

これは、投資銀行が市場で直接、大量に投げ売りするとマーケットに衝撃を与えるので、市場外、時間外に取引することで衝撃を和らげることが期待できるからです。

しかし、モルガン・スタンレーがザラ場でブロック取引をしたことで、アルケゴスが保有していた銘柄が軒並み暴落しました。具体的な銘柄を挙げると、米三大ネットワークの1つ「CBS」を持つバイアコムCBS(VIAC)が27%安、世界最大のドキュメンタリーチャンネル「ディスカバリー・チャンネル」を提供しているディスカバリー(DISC.A)も27%安と暴落しました。

また、中国のオンライン学習塾で業界第3位のGSXテックエデュ(GSX)は42%安、動画配信で中国首位のアイチーイー(IQ)は13%安と、こちらも暴落しました。

モルガン・スタンレーがなぜザラ場でブロック取引をしたのかはわかりませんが、これによって含み損を抱えた証券会社も少なくないと思います。

★★★

さて、そもそもアルケゴスというヘッジファンドは、ヘッジファンド界の巨匠で著名投資家ジュリアン・ロバートソン率いるタイガー・マネジメントに勤務した経験があるビル・フアンが設立したヘッジファンドです。

フアンは過去にインサイダー取引で有罪を認めた経歴があることから、ゴールドマン・サックスでは注意人物としてリスト入りしていたのですが、最近になってリストから除外して主要顧客としていました。

これは、アルケゴスの投資スタイルが自己資金の数倍の資金を借りて、大きなレバレッジを効かせて投資する戦略を採用していたことから、手数料が稼げる美味しい顧客だったからです。

ところが、フアンの読みが外れてアルケゴスは追証に迫られました。

つまり、フアンは追加の証拠金を用意することが出来なくなった結果、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなどによって強制的に保有株を処分させられたというわけです。

ゴールドマン・サックスなど投資銀行各社がブロック取引によって売却した額はおよそ105億ドル(約1兆1500億円)で、この取引によって、売りが売りを呼び、米メディア株や中国ADR株の時価総額が合計約350億ドル(約3兆8000億円)分吹き飛びました。

ちなみに、アルケゴスが保有していた株の処分が、これで完全に終わったかどうかはまだわかりませんから、一段と値を下げる可能性はまだ残っています。

★★★

今回の件はアルケゴスだけでなく個人投資家にも言えますが、バブル相場では誰もが貪欲になり、リスクの存在を忘れがちになります。

その結果、「まさか」の出来事によって資産を大きく溶かすというのは誰にでも起こり得るのです。実際、個人投資家の間でレバレッジ型ETFが人気化しているのは、リスクを過小評価し、リターンばかりに目がいっているからです。

株式市場は「まさか」の連続ですから、個人投資家はリスク許容度の範囲内で堅実に、そして長期で運用することを心掛けた方がいいと思います。

グッドラック。

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アルケゴスの断末魔

Source: バフェット太郎の秘密のポートフォリオ

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