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パナソニック、半導体事業を売却で見る日本企業の末路

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投稿日:2019年11月29日

最終更新日2019年11月29日6:11 PM

バフェット太郎です。

総合家電大手のパナソニックが半導体事業のパナソニック・セミコンダクター・ソリューションズを台湾の新唐科技(ヌヴォトン・テクノロジー)に、2億5000万ドル(約270億円)で事業売却することを発表しました。

パナソニック・セミコンダクター・ソリューションズは半導体の開発や製造・販売を手掛けていますが、19年3月期の営業損益は235億円の赤字と5期連続の赤字でした。また、2020年3月期も米中貿易戦争激化の影響で黒字化が望めず、6期連続の赤字になる公算が大きいことから売却が決定しました。

かつて日本企業は世界の半導体市場を席巻し、1990年には日本の半導体世界シェア49%と、およそ半数を占めていました。

しかし、91年に新半導体協定で米国製半導体シェアを20%にするという数値目標が盛り込まれるなど、米国に有利な協定が結ばれたことで日本の半導体シェアは急激に縮小、さらに韓国や台湾との競争激化を受けて18年にはシェアが7%まで落ち込みました。今では米ガートナーが発表する「世界の半導体企業TOP10」からも日本企業の名前はありません。

さて、パナソニックの半導体事業は赤字を垂れ流すだけの企業となっていたことを考えれば、半導体事業の売却は不可避であり、経営判断としては正しいのですが、パナソニックの株主からすれば時価総額のおよそ1%にあたる200億円前後の営業損失が5期連続で発生していたわけで、経営判断の遅さには絶望感すらあります。

【パナソニック(PCRFY)ADR:週足】
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パナソニック(PCRFY)ADRの過去30年チャートです。現在の株価はわずか9.0ドルと、2000年の高値28.0ドルからおよそ7割も暴落しており、30年間の長期低迷から未だに抜け出すことができていません。

それでもパナソニックは入社するのが難しい有名企業TOP200に入るなど、難関企業に位置しています。これは依然として業績が安定しているとみんなが信じているからに他なりません。

【パナソニックの業績推移】
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パナソニックの過去10年の経営成績を眺めると、売上高、営業利益ともに安定していることがわかります。そのため、多くの学生・社会人はパナソニックに就職すれば甘い蜜はまだ吸えると信じているのです。

【パナソニックのキャッシュフロー推移】
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しかし、キャッシュフローの推移を眺めると様子が変わってきます。本業の儲けを表す営業キャッシュフローは2015年以降、一貫して減少しており、フリーキャッシュフローは二期連続でマイナスに落ち込むなど、業績悪化に歯止めがかかっていません。

日本の正社員は簡単に解雇されたりしませんから、しがみつくならパナソニックのような大企業に就職するのは選択肢として正しいです。しかし、業績の低迷から脱却できず、世界的な競争優位性を失いつつあるパナソニックにしがみついても、それはゆっくりと死に向かっていることと変わりありません。

グッドラック。


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パナソニック、半導体事業を売却で見る日本企業の末路

Source: バフェット太郎の秘密のポートフォリオ

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